今回は、戦車としては、米軍戦車M3A1スチュアート軽戦車に続く2台目、ソ連軍快速戦車BT-5です。
 今回も、実物が存在するので、インターネット上の画像をはじめとして、GRANDPOWERなどの資料、タミヤのBT-42なども使いつつの設計製作となりました。(今回も、友人であるハリボテ再興プロジェクト代表の仲本氏にも資料を提供いただきました。) スケールは前回同様1/25なので、全長約22cm、全幅と全高は約8cmとなっています。
 シャーシ、本体上面、砲塔が分離できるところはM3と同じですが、それに加えて砲塔上部装甲の取り外しができる構造にしました。
 また、操縦席前方ハッチやエンジン上部ハッチにはヒンジを設け、開放状態を維持できるようにしました。なので、本体上面や砲塔を外さなくても、内部の操縦席やエンジンを確認することができます。
 今回のBT-5の立体化に関しても、上坂すみれ氏のご執心の車種というところで、イベントでの手土産用に設計・製作しました。
 まずは本体上部から。
 基本的にBTシリーズは最初のBT-2から派生機体であるBT42までは、ハッチやマフラーの形状がことなるだけで、基本的な形状自体におおきな差異がありません。
 今回の作例では、上坂さんがズベズダ製のキットである初期製造車体の指揮車両は所有されているということで、後記製造車体の一般車両を考えていましたが、イベント直前に、実は鉢巻アンテナからBT-5好きになったとのお話を聞いて、後記製造車体の一指揮者両としました。
 車体前方です。特徴的なとんがり顔ですね。前方フックも作りました。ヘッドライトは内部にアルミホイルを設置した後、アクリル板をかぶせました。おかげでいい感じのアクセントが付きました。
 操縦士用小窓やフィルタハッチには、爪楊枝を軸にしたヒンジ関節を設け、開閉・固定できるようにしました。おかげでヒンジ部分が大きくなり、目立つようになってしまいました
 次に、シャーシ部分。
 シャーシ内部前方には、操縦士席と操作レバーや計器類、並びにクリスティー戦車の特徴であるハンドルを立体化しています。今回は比較的内部写真が入手できたので、そちらを参考にしての立体化ですが、BT-7の内装内容を取り入れている部分もあります。今回も、古くなった金属やさびの浮いた鉄板の写真をテクスチャーとして使っています
 写真ではわかりにくいですが、計器部分は計器盤面をくりぬいたのち、その裏にクリアシートをかぶせ、計器盤の保護ガラスを表現しました。また、実機のように背面からコードを伸ばしました。(なお、配色までは再現していません)
 操縦シートは、骨となる紙に100均で見つけたレザーシートで覆ったものになります。レザーシートの取付は、裏地がガーゼ状だったので、瞬着やボンドより両面テープが有効でした。
 周囲の操作レバーもそこから伸びる操作ワイヤーを含め出来るだけ再現しています。
 ちなみに、操縦席に座っているのは、ミリタリー好き声優としておなじみの中村桜さんです。
 操縦シートの後ろは、隔壁(というか、穴あきの骨組みなので、リブというべきでしょうか)を挟んで、エンジンエリアで(実機では、本当に隔壁ではなくリブがあるだけで、そこをカーテンで仕切っていたようです)、エンジンも作成しました。ただ、エンジンに関しては、明確な資料がなく、BT-2やBT-7の資料や「BT-シリーズにはロールスロイス製L-12が使われていた」といった文章資料を基に、形状を決めました。なので、実際のBT-5用のエンジンとは微妙に違うかもしれません。
なお、エンジン脇には小型の磁石を設置し、台との固定に使用しています。
 次に砲塔部です。
 砲塔部はその部分だけを引き抜くことができます。また、上部ハッチを取り外すこともできます。
 主砲砲弾庫内部の砲弾は、M3の弾薬表現と同じ、ダイソーで見つけた金の模造紙を丸めたものです。主砲は45mm砲で、機関部や空薬きょう受け、側部の機銃も再現しました。砲塔下部には、砲手や車長のための椅子もつりましたが、砲塔の下部出入り口をせまくしすぎたためか、二人座れるスペースがなくなってしまいました。
 砲塔部から車体を覗くと、操縦シートの後ろと、隔壁がうっすらみえています。
 履帯・輪転周りは、M3ほどではないですが、手間がかかる部分です。駆動輪は基本的な骨となるわっかを黒画用紙でつくり、その中にホイル部分、外周に外周部を取り付け、わっか外にトレッドパターンを印刷した細いリングをかぶせて製作しました。
 クリスティ-式の場合、中央の転輪はサスペンションで支持されて、自動車のようなショック吸収機構が搭載されています。本作例でも構造は反映しましたが、サスペンション内のバネ材が確保できなかったので、サスペンション機構は割愛です。
 今回の乗員は、2016年4月29日に開催された上坂さんのラジオ「文化部は夜歩く」でのイベント登壇者から、運転手に中村さくらさん、砲手に鈴木さん、装填手に金子さんを当てております。砲手や装填手は本来なら、砲塔内部の椅子に設置すべきですが、サイズ的に難しかったので、砲塔上部ハッチで仲良く敬礼というスタイルにしました。なお、この二人の固定にはスチロールボードを使っていますが、そこにはホッチキスを仕込み、砲塔上部装甲に仕込んだ磁石にくっついて、砲塔上部装甲を取り外すツマミ替わりになっています。
 上坂さんに関しては、当初は砲塔上部で勇猛に革命旗を掲げて・・・を計画していましたが、適当な写真が見つからなかったため、ネットで見つけた軍服姿を使いましたが、ポージングも相まって結構すわりがよくなりました。
 最後に、プレゼント向けにケースに入れた状態を。
 本作は2016年4月のイベントにてお贈りいたしましたが、はたしてご本人の反応はいかがだったのでしょうか?
 (まぁ、そもそもイベントでのプレゼントボックス経由なので、届いているのかわかりませんが)
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